2014/7/12(土) 心斎橋CLUB DROP

AL

1. Day break
2. アナタ
3. BLACK CAT
4. Disco「HELL」
5. Avenir Trigger

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DEAD WESTツアー、2度目のツアーのファイナル公演トップを飾ったのは本格始動から3ヶ月余りと短い活動期間ながら多方面の注目を集めている「AL」。
トップバッターにも関わらずフロア一杯に集まったオーディエンスの密度からも、それが充分窺えるだろう。
幕が開き、メンバーは板付きで登場した。
荘厳な画だ。
「Welcome to the bloody show.」とVo.裕丞の囁きが響き、息を呑んだその瞬間に「Day break」イントロのギターが入る。
間髪入れずVo.裕丞が、シャウトでオーディエンスに拳を求めた。
華やかなルックス、艶っぽいムード、しかし攻めの姿勢は崩さない。
ALの世界観を見せつける要素が、早くも揃ったと言える。
ギターソロでは幾数もの手が上がり、オーディエンスも彼等を受け入れる姿勢は万全の様だ。
「俺達がALだ!」の絶叫で、会場は更にヒートアップ。
2曲目に入るも、Vo.裕丞は変わらず「頭!」「飛んでこい!」と叫び続ける。
Vo.裕丞、Gt.SHINTAROの「動」に対し、サポートメンバーのBa.淳とDr.Rizが「静」を演じる対比が印象的であった。
MCではマイナス人生オーケストラのリストバンドを付けたVo.裕丞が徐に話し始め、Gt.SHINTAROは本番直前のテンションが下がったエピソードを柔らかい口調で話し出す。
先程の表情とは打って変わった「良いお兄さん」と言った一面も、彼の魅力であろう。
次に演奏する「BLACK CAT」の振り付けを指南する場面も見られたが、楽曲に引き込まれ表情を繕う間も無かったオーディエンス達にも笑顔が見られた。
「BLACK CAT」ではVo.裕丞が弦楽器隊と妖艶に絡み、サビでは会場全体を跳ねさせる。
「Disco「HELL」」ではシャッフルのリズムに合わせて手拍子や横揺れで応えるオーディエンス達。
一時も目を離せないステージだ。
そしてあっと言う間の約30分は、Vo.裕丞「いけますか!」の煽りでラストの楽曲に雪崩れ込む。
オーディエンスもシャウトでそれに応え、フロアの雰囲気もすっかりALの4人によって創り上げられた様だ。
精度の高いギターで幕を開けたこの楽曲は、既にALの代表曲となっている様で一段と盛り上がりを見せた。
フロアはヘッドバンキングの嵐!
Vo.裕丞が絶叫の後に「最後まで楽しんでいって下さい」と告げステージを早々に去る。
次のバンドへ、最高のバトンを繋いだ。

メカクシ

1. アリス症候群
2. 午前2時ノ病
3. パラノイア
4. カルミア
5. 扉-とびら-

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メカクシはDr.ちゃりのりからの登場。
定番となりつつある彼の登場時の煽りに、オーディエンスも負けじと応える。
順番に登場した、他のメンバーと対照的な雰囲気で出てきたのは、Vo.浚ヤだ。
何かを企む様なその眼光は、これから起こる狂乱の幕開けを予感させていた。
「アリス症候群」ではいきなり会場中が前へ前へとその体を折りたたむ。
Vo.浚ヤはデスヴォイスからの幕開けにも関わらず、メロディアスな部分も完璧に歌い上げた。
美しいコントラストだ。
下手スピーカーに捕まり暫く会場を見渡していたVo.浚ヤ。
「大阪!大阪!」と繰り返し、更なる乱れを求めた。
会場全体が揃う回転ヘッドバンキングは圧巻で、1曲目からピークを思わせる様な激しいステージを展開した。
しかしこれはまだ序の口。
メカクシがこのままのテンションで終わるはずは無かった。
「午前2時ノ病」ではVo.浚ヤが「上手!」「下手!」と指した方に忠実にモッシュを繰り返すオーディエンス達。
まるでメカクシの音楽に陶酔している様だ。
前述した“狂乱”が、正にこの会場で繰り広げられていた。
「パラノイア」では毎月怒涛のライヴスケジュールをこなしているからこその一体感が生まれる。
ここで静かにMCへ入ったVo.浚ヤは、翌日の7月13日がメカクシの一周年である事を告げる。
一年間走り抜けてきたバンドへの想いもあったであろう、Vo.浚ヤの「生きている顔も死んでいる顔も全部見せて下さい。枯れない想いを…」と言う言葉で「カルミア」へと繋ぐ。
彼等のステージでは稀に見る様な空気感が会場を包み、メカクシと言うバンドの振り幅の大きさを見せつけた様であった。
既存楽曲の中では珍しい位置づけにあるこの「カルミア」だが、Vo.浚ヤは見事に歌い上げ想いの丈を吐き出し、とても満足そうに会場を見渡した。
ギターの旋律も、何とも美しい。
ラストの「扉-とびら-」ではGt.風輝とBa.やひろが立ち位置をやんちゃに入れ替わり、笑顔を見せた。
メッセージ性の強いこの楽曲を歌い切ったVo.浚ヤは、「貴方の視線、頂戴しました。メカクシでした!」と言葉を残しステージを去った。
まだ興奮冷めやらぬオーディエンスに向けDrちゃりのりがメカクシ一周年への感謝の気持ちを語り、幕を閉じた。

メビウス

1. アイデンティティ
2. Badger game
3. 覚醒謳歌
4. live up!!

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ラウドなSEと共に登場したのはメビウス。
シビアな投票制度が導入されたこのイベントで1位への闘志は勿論燃えているであろうが、何とも爽やかな表情で1曲目「アイデンティティ」に入った。
彼等の登場を待ち構えていたオーディエンスはジャンプで共に雰囲気作りに貢献し、時には足を使って踊りまくる。
ヴィジュアル系のイベントである事を忘れてしまいそうなハチャメチャっぷりで、いきなりメビウスらしさを見せつけた。
「Badger game」ではVo.トモヤが早くも衣装のジャケットと白いシャツを脱ぎ捨て、DEAD WESTのイベント名がプリントされたTシャツ姿に変身。
更に溌剌として見える彼が「回れ!回れ!」と煽ればフロア一帯は笑顔に溢れた。
艶っぽい歌詞を紡ぎ出し、最前列のファンに顔を近付け鋭い目付きで歌う姿は先程までとは一転、ストーリーの主人公が憑依した様でもあった。
Ba.RyoのベースソロからGt.yunaのギターソロにバトンが渡される瞬間はバンドの絆が伺える一瞬だった。
MCは「…っしゃー初めましてこんばんはメビウスです!」と言う力の入ったVo.トモヤの第一声から始まった。
ファンとアイコンタクトを取り、時には優しく語り掛けるその姿に「トモ兄」と慕われる所以も伺えた。
次の「覚醒謳歌」でオーディエンスに歌詞の「馬鹿らしい!」を叫ぶ様に指南。
本番ではMC中の予行練習よりもかなり大きな「馬鹿らしい!」が聞けて、メンバー全員とっても満足そうに笑っていた。
会場全体を巻き込み、お祭りの様にはしゃぐスタイルは最後の曲「live up!!」まで続く。
メンバー全員がヴォーカルを取り、人懐っこい笑顔でくるくると回り、完全にステージは彼等の遊び場と化していた。
Vo.トモヤは、上手に下手にとモッシュが続く中でも「ゆっくりで良いからね!」と優しい言葉を掛けファンを気遣う事を忘れない。
メビウスが表現したい「自由」が、そこにはあった。

umbrella

1. レッドシグナルデイ
2. Witch?
3. イト。
4. 風見鶏
5. 構想日記

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1曲目「レッドシグナルデイ」の始まりを予感させるSEと共に登場したumbrella。DEAD WEST参加バンドの中では最後の出番だったが、暫定1位の風格を感じさせる登場となった。
Vo.唯は彼に馴染んだギターヴォーカルのスタイルではなくマイク一本のみを持った姿だ。
クールにオーディエンスを突き放す様に、時に荒々しい声を上げる。
彼の内に秘めた熱量は、曲が進行していくにつれ段々と高くなっていく様に見えた。
手拍子で終了した「レッドシグナルデイ」から間髪入れず「Witch?」のイントロへ。
海底に置き去りにされた様なumbrella色の濃い世界観に引きずり込まれたかと思えば一転、Vo.唯が跳ねながら歌う一幕もあり、やはりumbrellaは一筋縄ではいかない。
跳ねても全くぶれないVo.唯の声も、流石であった。
その後ろではBa.春がくねくねと独特のパフォーマンスを続けている。
まるで「これが好きだろ?」と差し出す様な表情で、オーディエンスはまんまと音の豪雨に溺れさせられる。
Vo.唯の「umbrellaだー!」の一声で始まったMCは、Ba.春の流暢な語りに後を託した。
Ba.春は安定感のある口調と声で、音楽・バンド・ライヴの神髄を語る。
「umbrellaの根本的な物はいつまでも変わらない」という宣言は、今このタイミングでこそ語られるべき言葉だったのであろう。
彼の後ろでギターを持つVo.唯。
その流れのまま「イト。」へと進む。
無色な音色からDr.将のカウントで一斉に音が鳴り始めた瞬間、楽曲が色彩を持った様に感じられ、なるほど決してぶれる事の無かった、そしてきっとこれからも守られ続けるのであろう彼等の“根本的な物”が確かにそこに存在していた。
夕焼けの様な照明がVo.唯の声にぴったりと馴染む。
「風見鶏」で最後のサビの前にBa.春が、珍しくアップにしていた髪を解き一気に終盤へと駆け込む。
Vo.唯の「ラストー!」の声で「構想日記」へ。
Gt.柊もそれに応戦する様に充足した表情でギターを鳴らした。
限られた時間の中で見事に“静”と“動”を魅せたumbrella。
暗い所から始まり、最後には太陽を見せた様な巧みなセットリストだった。

マイナス人生オーケストラ(GUEST)

1. 復讐甲子園
2. High-Technology Sub-Culture
3. 僕の神様
4. 犬人間よしお

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異様なSEから、お決まりのパフォーマンスと共に一人ずつ登場するメンバー。
VOCALOID.栗山“HaL”ヰヱスの「はーっじまーっるよー!」の一声で、行儀よく彼等の出番を今か今かと待ち詫びていたファンのテンションも急角度で跳ね上がる。
「復讐甲子園」での、「かっとばせー!頭!」の絶叫に精一杯応えるファンにVOCALOID.栗山“HaL”ヰヱスへの信仰心すら感じられた。
流石ライヴを「自己啓発セミナァ」と称する「教祖・栗山“HaL”ヰヱス」だけの事はある。
他のメンバーにも愉快に絡む栗山“HaL”ヰヱスは、時にバットを片手にフラフラとお立ち台にあがり殺気立った表情を見せる。
“陰”と“陽”が表裏一体、“陰”を“陽”の曲調で歌い笑い飛ばしつつも拭い切れない闇を抱える…それこそが彼等最大の魅力だ。
「復讐するなら こういう具合にしやしゃんせ」
の歌詞をVOCALOID.栗山“HaL”ヰヱス自らフロアに降り立ち、笑うオーディエンス一人一人に狙いを定めてマイクを向ける。
ステージに帰るタイミングを図るも、この日のCLUB DROPの人口密度はなかなかの高さ。
結局ステージ正面からは戻る事が出来ずコーラスが虚しく響く中、一度フロアを飛び出して舞台袖から急いで顔を出した。
「High-Technology Sub-Culture」のイントロが流れた瞬間、ぴょこぴょこ跳ねて歓喜するオーディエンス。
フロアはピカピカ光るリングやブレスレットの海と化す。
彼等の自称する「サブカルチャー」が「メインカルチャー」となる日。それはそう遠くはないかも知れない、とさえ感じさせる光景がそこにはあった。
早口でVOCALOID.栗山“HaL”ヰヱスが早口で話し始めると、一気に爆笑に包まれるフロア。
彼の凄まじい話術も、マイナス人生オーケストラを形成する上で大事な要素だ。
他の出演バンドのイメージを崩しに掛かる(!?)様な彼のエピソードトークには、多大な愛情も感じられた。
残念ながらこのツアーはDEAD WESTからの離脱が発表されてから間もないステージであった為、一緒に回ったツアーの思い出を早くも彼らしく述懐した。
マシンガントークも終盤を迎えると落ち着きを取り戻し、「MCが一番疲れる…」の言葉を残し「僕の神様」へ。
演奏が静かになる箇所では照明が逆光となり、“教祖”らしさを感じさせる。
「万歳!」とこの世の儚さを笑い飛ばそうとするも、その声は泣きながら笑っている様だった。
そこから一変、ラストの「犬人間よしお」へ。
BASSOID.小川“ホンコン”小太郎はオーディエンスを愛しそうに見つめ、左右に揺れ続ける。
そんな中VOCALOID.栗山“HaL”ヰヱスはまたもやフロアへ華麗に降り立ち、一人一人に喘ぎ声を求めるが当然彼の持つマイクが拾ったのは笑い声ばかりであった。
例により下手の舞台袖から帰還した彼。
縦横無尽とは正にこの事か、と感心さえさせられる様なステージであった。

ジン(GUEST)

1. 夕闇かくれんぼ
2. 純情恋歌
3. 自我自損
4. 偽モラトリアム

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この日のトリを飾ったのは、マイナス人生オーケストラに続いてゲストバンドのジン。
関西で着実にファンを掴み、精力的な活動を続ける彼等。
コンセプトである“和”の情緒たっぷりなSEでの登場だ。
“THEヴィジュアル系”と言えそうな美しい見た目は、アニメから飛び出してきた様。
Vo.Rikuの登場で、声援はピークに達した。
代表曲である「夕闇かくれんぼ」を中性的な声で歌い上げ、優雅に使用される扇子はファンとの息もぴったりだ。
最後の歌詞では可愛らしくポーズを決めた。
「純情恋歌」では上手・下手にモッシュが起こりメンバーもくるくると軽快に回った。
その他にも、ジャンプ・手拍子…とファンを楽しませる事には抜かりが無い。
MCではVo.Rikuが表情一変「声出してくれ!」とファンの呼び声を求め、二面性を見せた。
そのまま「自我自損」では激しく畳み掛け、フロアは拳で埋められる。
ヘッドバンキングの波も圧巻だが、サビのメロディアスさがジンの真骨頂を感じさせた。
Vo.Rikuが「ラスト!」の一語を連発し煽れば、照明は真っ赤に変わる。
「ぶっ潰しましょう!」を合図に逆ダイの嵐となった。
メンバーがファンの手を引き、更なる破滅へと誘う。
Ba.大蛇は上手スピーカー前やフロアを動き回りながら演奏をしている。
時にはファンのジャンプに合わせて自らが飛んで見せる一幕もあった。
ペットボトルを投げ帰っていくメンバーは、一人残らず完全燃焼した様子が見て取れた。

DEAD WEST大セッション

そしてDEAD WEST TOUR ’14 Julyのファイナル公演は、DEAD WEST参加バンド勢揃いの大セッションで締め括られる。
幕が開くとそこには高く高くモードに盛られたヘアスタイル(ヘアの中には“飴ちゃん”内蔵)のumbrella Ba.春が。
初っ端から爆笑の渦が巻き起こり、フロアのざわざわは暫く収まらず…。
演奏はメカクシ Gt.風輝、メビウス Dr.サニーが務めた。
春が順にDEAD WEST参加バンドとマイナス人生オーケストラVOCALOID.栗山“HaL”ヰヱスを呼び込み、ステージでは流石関西のバンド!と言ったトークが繰り広げられる。
今回演奏されたのは、MAVERICK D.C. GROUP所属バンドのカヴァー2曲。
セットリストはその場に居た者だけの秘密としておくが、ファンの心をがっちりと掴む選曲であった。
全ヴォーカリストが交代でスマートに歌い上げる。
このツアー以外では決して叶う事の無い光景だ。
最後はステージ上のメンバー全員と、手を繋いだフロアの全オーディエンスがジャンプ!
DEAD WEST二本目の西日本行脚は幕を閉じた。

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